歩く

フェアウェルを言うために。

はりぽたを見た。 * ということで、真面目な合宿感想は脇に置きます。今回は妄想炸裂です。我が本領発揮。他人の嗜好に寛大な気持ちになれない人には、まだ引き返すチャンスがありますよ? さて。 ハリー・ポッターと死の秘宝II 実家に帰って盆の行事に参加…

2011夏山陰日焼け旅行(2)

DAY2-2:石見・銀山・世界遺産 (承前) 二両編成の快速アクアライナーで集合地大田市駅へ。列車はワンマンカーで、路線バスのような運賃表がついており、ドアは下りる乗客がボタンを押さないと開かず、時にはそもそも開かない。海沿いを走ること約30分で大田…

2011夏山陰日焼け旅行(1)

例によって仕事修羅場の夏である。我が家は冷房をつけない主義なので、梅雨が明けると職場が何だか快適な気分になってくるのである。多分騙されているのだと思う。今夏の節電で、大分化けの皮が剥がれてきたような気もする。とはいえ、夏が仕事の山であるこ…

変態と格好よさの間。

バレエの神髄@文京シビックホール 職場がサマータイムを導入したので、夏は劇場も博物館も行き放題だぜひゃっほう、しかもカフェで一休みのおまけまでつくぞと勢いごんでいたものの、蓋を開ければアフターファイブが楽しみな時を狙いすましたように打ち合わ…

故郷からの10000光年、安全への100,000年

100,000年後の安全@ヒューマントラストシネマ有楽町 映画の紹介を見て、数年前、科学雑誌で放射性廃棄物の地層処理についての記事を横目で眺め、眉に唾つけたことを思い出したので見に行くことにした。実は、その時は眉に唾つけるのに忙しすぎて、記事をき…

液状化の東京湾岸を(ほんのちょっとだけ)歩く。

液状化の被害が伝えられる浦安市の新市街には、親戚が住んでいる。親戚の墓もある。彼岸に墓参りに行って来た身内によれば「親戚の家に液状化の被害はなく、公営墓地も無事息災であった。バスからは液状化の爪痕が望まれたが、時間も大分経ったし、もう片付…

鉄道の止まった東京を歩く。

職場は高層ビルなので、東北の巨大地震でゆらゆら揺れて、余震のたびにもゆらゆら揺れて、午後は全く仕事にならなかった。同僚のうちには災害対策本部のようなところに詰める人もあったが、私は職場に居ても役立たずなので、定時が過ぎたらとっとと帰ること…

王様を待ち続けるのも大変だが、歯車の雑談にも限りがない(3)

「英国王のスピーチ」を見てきたという話でえんえんと書いています。そろそろ本題。 * 承前。 だから、国王に求められていたのは、単に間違いなくスピーチの原稿を読むことだった。国王として義務感とか臣民に対する献身とか、誇りとか、内心いかに国王たる…

王様を待ち続けるのも大変だが、歯車の雑談にも限りがない(2)

ええと、全然関係ないことを書き散らしていますが、「英国王のスピーチ」を見てきたというお話です。承前。 * つまり、私が一連のプロムス最終夜の映像から得た教訓は次のとおりであった。 ブリテンの愛国心の発露を侮るな。 BBCの運営愛を侮るな。 とりあ…

王様を待ち続けるのも大変だが、歯車の雑談にも限りがない(1)

「英国王のスピーチ」を見て来た。 * 政権が変わっても「クール・ジャパン」という言葉は居座り続けていて、今や我が国の経済産業省にはクール・ジャパン室なる、ちょっと待てなネーミングの部署まであるのだが、その元ネタは、イギリスの「クール・ブリタ…

はぐるま、渋谷のスクランブル交差点と和解する。

「ソウル・キッチン」@シネマライズ(2011年1月22日) 職場で新聞記事をチェックしていると、金曜日の夕刊は各紙が週末公開の映画の特集をしているので、同じ映画の同じ場面が何度も出て来る。さすがに五月蠅くなって監督の名前を見たら、ファティ・アキン…

JPP! JPP!

長い夏がようやく終わった。と思ったら寒くて震えている。もう11月だということが信じられない。私の心積もりでは、今は10月初旬の筈なのだ。誰かにどこかに1月分を盗まれたような気がしてならない。それとも私が輝く空飛ぶ円盤にでも拉致られていたのか。と…

2010夏ソウル一泊二日強行軍(3)

1年前の今頃は、丁度大学院の願書を書いていたのだなあと考えると感慨ぶかい。願書を出さないと試験を受けられないという常識をすっかり失念し、暢気に旅行記など書き綴っていたところ、ふと調べてみたら〆切一週間前で、慌てて書類を取り寄せて何とか間に合…

ムジルシ的セカイ。

ワタシの8月と9月はどこのバーミューダ海域に消えたのだ? と嘆いているうちに、10月までもが神か悪魔かどこかの宇宙人に拉し去られそうな気配である。やれやれ。午後3時の影は黄金時代のごとくに秋だというのに。ということでなまりまくった体のメンテナン…

2010夏ソウル一泊二日強行軍(2)

仕事は依然パミール高原あたりをうろうろしているが、ヒマラヤ山脈は越えた。昨夜、ほぼ一月ぶりくらいにサズを弾いてみた(弦がすっかり弛んでいた)。今日は小声で歌いながら街歩きをする程度には人間に戻ってきている。仕事の中身は去年と同じなので、笑…

2010夏ソウル一泊二日強行軍(1)

ということで、仕事の山のただ中に、大学院ゼミ・韓国合宿という名前の高峰までそびえ立っていたのであった。二足のワラジ履いているからにはある程度仕方ないとはいえ、どうしてこうもいろいろかぶさって来るのか。実は、入試直前の一週間も仕事の山とモロ…

フィドル、アコーディオン、ハーモニカ、音、音、etc.‥‥

FINLAND FEST 2010@JZ Brat(2010年5月28日) 頭でっかちになりつつある。で、体にはそれが不満らしい。スマートに情報の海を泳ぎわたる人になろうとしたら、やつは怒りのあまり腹を下した。いや、単なる過労かも。 夜七時の渋谷はえらい人混みで、会場はた…

南房総道の駅を公共交通機関で回る。(1)

はぐるまは阿呆な旅の計画を思いつく。 3月には寒かったので暖かいところに行きたくてたまらなかった。そんな折、南房総市の物産展に行き当たった。菜の花の黄色が目に染みる。みかんと一緒にパンフレットを貰って帰ってきた。 ところがどうも単純な話ではな…

1972年のベルリン訪問記(1)

‥‥ということで、衝動的に出掛けてそのヘンさにすっかり魅せられて帰って来たベルリンですが、帰宅後、大叔母の残したアルバムに1972年当時のベルリンの写真を発見しました。3週間のヨーロッパ周遊ツアーに参加して、パリとロンドンの間に2泊3日でベルリンも…

憎悪と虐殺のシェヘラザード

マリインスキー・バレエ「オールスター・ガラ」@東京文化会館(2009年12月11日) 前回の来日でのヴィシニョーワとコルプの「白鳥の湖」は、愛と成長の物語なぞではなく、欺きと偽りの物語だった。ならば同じ二人による「シェヘラザード」が暴力と憎悪と、狂…

2009秋ベルリン+@旅行記(18)

DAY+@:ベルリン街歩き総集編(メルケルおばさんの総選挙ほか) 承前。 思っていたよりも肌の色の白い人の割合が多かった件 ベルリンには移民が多いと聞いていたので、街を歩いていたら肌の色さまざま、言葉さまざまな人に順次行き当たるのではないかと想像…

2009秋ベルリン+@旅行記(17)

DAY+@:ベルリン街歩き総集編(治安の話とかその他モロモロ) ベルリンに行くことにして一番気になったのは治安の状況だった。だってネット上を渉猟すれば、日本人がネオナチにタコ殴りにあったとか、そうでないまでもからまれたとか、非ヨーロッパ系の人間…

2009秋ベルリン+@旅行記(16)

DAY7-2:ドイツ×歴史×博物館。 承前。ドイツ歴史博物館につかまっているところ。 外国人観光客的視点バージョン かくして、展示は、ローマ時代の円柱にはじまり、デューラー描くところのカール大帝、騎士の文化、アウグスブルクの栄華、宗教改革――ルターとメ…

2009秋ベルリン+@旅行記(15)

DAY7-1:歴史の地層(ただしベルリンは軟弱地盤注意) この日は余裕をもってスケジュールを組んでいたので、時間が余ったら行き損ねたところへ行こうと思っていた。 赤の市庁舎とニコライ地区 何しろ就寝が早いので、朝はいつも時間をもてあます羽目になる。…

2009秋ベルリン+@旅行記(14)

DAY6:バルト海! バルト海! カモメの水兵さん 土曜日ということで、週末遊びに出掛けようというドイツ人で駅はごった返していた。乗ろうと決めていたロストック行きの列車は「ヴァルネミュンデ・エクスプレス」と称してロストックの外港のヴァルネミュンデ…

2009秋ベルリン+@旅行記(13)

DAY5-3:過ぎ去ろうとしない過去。 元ネタは未読。今回の旅行で自分の立ち位置と補助線の引き方がぼんやり見えてきたので、今後ぼちぼち読んでいくつもり。さて。 カレーヴルストを食べたこと 空腹をかかえながらクーダムの通りを歩く。クーダムと言うのは、…

2009秋ベルリン+@旅行記(12)

今回の旅行では、この本にたいそうお世話になった。ベルリン―“記憶の場所”を辿る旅作者: アンドレーアシュタインガルト,Andrea Steingart,谷口健治,北村昌史,爲政雅代,南直人,進藤修一出版社/メーカー: 昭和堂発売日: 2006/04メディア: 単行本 クリック: 5回…

2009秋ベルリン+@旅行記(11)

プラハ日帰りの翌日は午前中を休養に充てるつもりだったのだが、いつもの癖で7時には起きてしまう。湯船につかれないせいで体中がバリバリするものの、驚くべし、お肌は近年になく絶好調だった。単にお日様の下を一日中歩き、バランスはよさそうだが大分簡素…

2009秋ベルリン+@旅行記(10)

DAY4-3:プラハ・アンダーグラウンド(3) プラハには8時間滞在できるとして、旧市街2時間、ユダヤ人地区2時間、マラー・ストラナ2時間、食事・移動・予備2時間という見積もりを立てていた。マラー・ストラナに渡った時点でほぼ予定通り。 薬学歴史博物館を求め…

2009秋ベルリン+@旅行記(9)

DAY4-2:プラハ・アンダーグラウンド(2) 承前。ここで言うアンダーグラウンドは文字通りの意味、すなわち地下のこと。廃墟萌えとか工場萌えとかいう言い方に倣えば、私は疑いなく地下萌えの人間であって、上水道よりは下水道、橋の上ではなく橋の下、屋根裏部…