2009-01-01から1年間の記事一覧

注意! とけてます。

はりぽたを見た。 ハリー・ポッターと謎のプリンス ※再度注意!! 非常に片寄った内容です。知らんぞ。 ご存知な方はすでにご承知おきいただいているかと思いますが*1、私はその昔、スネイプ先生にどっぷりはまり込んでおりまして、400字詰300枚とかの長編フ…

はぐるま、カメラを呑む。

歯車はのべつまくなしぴいぴい言っていた。何だか判らないが心が圧迫されて辛くてならず、おまけに体調も悪いような気がするからである。このような場合、考えられる原因はそう多くない。 オーバーワークの報いその他の理由により鬱病になりかかっている。 …

はぐるま、しゅうしょうろうばいする。

何と、梅雨が明けてしまったぞ! はぐるま、ニンジン酒に酔っぱらう。 ニンジン酒は、「話の中でぐらい、世界よ滅びろ」というマキノの呪いもむなしく、世界は滅びないで人ばかり死ぬ話だった。ううう。美味ではあったけれど、しんどい。感想は消化しきった…

はぐるま、赤鼻のトナカイになる。

数年前は、日曜日の午後になると鼻の頭がかゆくなって、夕食の頃には顔じゅう掻きむしっていた。 最近は月曜日に痒くなる。いずれにせよ、原因は火を見るより明らかだが。ということで、目の前のニンジン。下りの船 (想像力の文学)作者: 佐藤哲也出版社/メー…

臓器移植法に関するメモ。

実家に戻って大掃除編其ノ二、今度は大叔母の方の台所の垢を落し、ためこまれて劣化した粗品、賞味期限を20年ばかり超過した調味料の類を捨て、食器の山を取り出して洗ってかわかしてまた仕舞う。景品、旅行のみやげ、記念品その他その他。赤玉ハニーワイン…

はぐるま、せったいする。

夏至の頃には、あたりは腐った東京湾のにおいでいっぱいになる。可哀想に、青潮にやられてどこかで大量に浮いているらしい。 「つまり、この街では平穏な貌の下で大虐殺が行われている訳だな」布きれの下でそいつが言った。「ふん、文字にすると大層恐ろしげ…

はぐるま、「戦争と平和」を読む(3)

まあ、その、つまり、トルストイの「戦争と平和」である。そろそろ本題。 何しろ過去に糞つまらん認定したトルストイであるから、読み通せれば御の字と思っていたのだが、これが案に相違してたいそう面白く味わいぶかいのであった。いや、嫌味じゃなく。いい…

N.Z.デーヴィス特集(備忘録)

ふと思い立ってナタリー・ゼーモン・デーヴィスで検索していたら見つけた。マルタン・ゲールの映画つながりってことなのだろうか、守備範囲の広い人だ。歴史叙述としての映画―描かれた奴隷たち作者: ナタリー・ゼーモンデーヴィス,Natalie Zemon Davis,中條…

はぐるま、週末の陣地に帰還する。

木曜日の夜に、ひとけのない職場のトイレで「ワルキューレの騎行」をどんぶらこーと声に出して歌っている自分に気づいた時はどうしようかと思ったが(笑)、十字砲火にずたぼろにされることもなく、無事週末の陣地に帰還する。敵も甘いな。とはいえ、今回は…

追悼 〈東京の夏〉音楽祭。

いや、まだ今年のシーズンははじまっていないけれども、音楽祭は今回で終了になると言うので。 〈東京の夏〉音楽祭、第25回の今年で終了 毎夏、意欲的なテーマのもとに世界各地の音楽を紹介する〈東京の夏〉音楽祭が、第25回の今年で終わることになった…

はぐるま、「戦争と平和」を読む(2)

引き続き、クールダウン中。 まずは文庫の体裁について難癖をつける。 さて、トルストイの「戦争と平和」である。ボンダルチュクの映画が戦争の場面はたいそうかっこよく、人間関係の部分はかなりうんざりするのに興味を引かれて、原作を読むことにした。地…

はぐるま、週末の陣地を見失う。

週末の陣地まであと一日行程だ、と火曜日あたりからずっと思っていた。どんな長くても二日行程は無い筈なのである。行軍中ずっと、頭の中で「ワルキューレの騎行」がエンドレスで鳴っている。歌詞は何故かすべて「どんぶらこ」に変換されている。どんぶらこ…

はぐるま、だつりょくする。

久々に週末完全引きこもり。先日来やたらとふわふわしていたのは風邪を引きかけていたかららしく、早速ダウンしてほとんど寝て過ごす。うう。お持ち帰り仕事を当てにしていたのに。 ということで、横になりながら「戦争と平和」を読了してしまい、際限なく脱…

はぐるま、「戦争と平和」を読む。

早速、人間状態から滑り落ちる。頭蓋の中で円盤がうつろな音をたてて高速回転しているのが判る。別名、空回り。周囲から「たいへんですねー」と言われまくっているのに本人はそうとも感じず、何だかふわふわしているっていうのは、ある意味かなりやばいんじ…

佐藤亜紀@明大講義[2009年度第2回]

前のエントリで「国民国家nation-state」を引こうと手持ちの「西洋史辞典」(S58,H5改訂、東京創元社)を取り出したら、「国民国家」は事項として収録されていないことが判明。そういうものなのか? それでいいのか? 例え火薬庫に火をつけるようなものだと…

ハリー・ポッターの国籍問題(完)

魔法使いは近代国民国家の夢を見るか。 ということで、ハリー・ポッターの国籍問題を検証する。 ハリー少年の国籍問題を論じるとは、つまり、魔法界がハリポタ物語世界において、近代国民国家としての主権を持つや否やを考えることと同義である。 まず、「国…

ハリー・ポッターの国籍問題(記事一覧)

ということで、目次をつくってみました。よくもこれだけ馬鹿をさらしたものだ。 発端の章 問題提起の章 ファンタジーの定義を考える章 引き続きファンタジーの定義を考える章 ハリポタはファンタジーかを考察する章 ファンタジーと二次創作のソースの相違を…

ハリー・ポッターの国籍問題(5)

「謎のプリンス」近日ロードショーの看板が出ていた。一世一代の大芝居、アラン・スネイプはかっこよく戦ってくれるのかしらん。さて、仕事もドツボにはまって来たので、そろそろ〆たい「ハリー・ポッターの国籍問題」続き。 「本当にあったこと」を詐称する…

「ヴェーセン・ストリート」とその他のことども。

水曜日の深夜、寝ようとしたらケータイに弟からのメールが入っていた。「パソコンのメルアドにメールを送ったので早く見やがれと親が怒っている」とのこと。翌朝電話してみると、手伝って欲しいことがあるので今度の土曜日に来てくれないか」と言う。何を手…

エンタメとしての「指輪物語」(2)

うわっ、また出やがった。もう許さん。私がいない間なら何をしてもいいと言い渡してあるのに、どうして私の目の前で、よりによって流しに、しかも私が精神的ダメージのおかげでたたっ殺せない身になっているタイミングで出やがるのか。無礼にも程がある。全…

雨と踊る。

○午前中は昨日、ノルディック・トゥリーの会場で買い込んで来たJPPのCDを聴きながら、本日返却期限の本のコピーを取る。大正十年発行なので禁帯出だろうと思いつつ駄目もとで予約したら貸出されてしまったのだ。蔵書印を見ると赤いハンコで「禁帯出」と押し…

我々の多段ロケットはいかなる星へ我々を導くのか(1)

と、いかにもウチのブログタイトルにふさわしい感慨を抱きつつ、補正予算成立記念のメモ。何か光瀬龍的終末感だよ。 46の基金と4.3兆の予算 ということが先日来報道で言われていて、ソースはどこだと財務省のホームページとかめくってみたけど、さっぱり判ら…

エンタメとしての「指輪物語」(1)

「エンタメとしては楽しい」 まだまだ続く「ハリー・ポッターの国籍問題」。今回は少し横道にそれて、トールキンの「指輪物語」とエンデの「はてしない物語」について。 前回エントリでは、「はてしない物語」を主人公が異世界に入り込むタイプのファンタジ…

ノルディック・トゥリー@吉祥寺(滂沱)

夕方から、ノルディック・トゥリーの公演。場所は私にとっての初生ヴェーセン体験だった吉祥寺のStar Pine's Cafe。 実を言うと、チケットを買った時にはあんまりよく判っていなかった。MyspaceやYou Tubeで音を聞くこともできるのだが、私のパソコンでは細…

ハリー・ポッターの国籍問題(4)

ファンタジーとしてのハリポタの条件 一方、「本当にあったこと」と「現実」とのリンクを文体や文献学的処理、ではなく、作品中における登場人物の動向で示す方法もあり得る。 たとえば、「ナルニア国物語」では、視点人物*1である子供たちが洋服だんすから…

ハリー・ポッターの国籍問題(3)

「ファンタジー」の(仮の)定義 つまり、ファンタジーとは何かという話なのだが、ここでは仮に「これは本当にあったことなんだよ」と読者を説得したがる、あるいは読者がそのように読み解きたがる一群の虚構のことと考えておく。従って、単に架空の異世界が…

引き続きへばる。

○数日前は急に暑くなったので体が動かなくなったのだが、今度はまた寒くなって、しかも湿度は高く、そのうえガラピシャ雷が鳴り出したので、てきめんに風邪様の症状を見せてぶっ倒れる。きょうび、恐竜でさえものによっては恒温動物だったことになっているら…

はてもの、はこもの。

季節の変わり目と持病とその他モロモロで突如ダウンする。朝は大丈夫でも昼には体が動かない(で、夜には復活)瞬間風速的墜落は人さまに説明するのが非常に難しいので、多少は配慮してくれ>ワタシの体。 さて、今度の土曜日に設定されている某読書会の課題…

ハリー・ポッターの国籍問題(続き)

これまでのあらすじ。 http://d.hatena.ne.jp/coalbiters/20090517/p1 http://d.hatena.ne.jp/coalbiters/20090518/p1 ファンタジーの境界について つまり、B氏がファンタジーを「押入にこもって見る夢」とか何とか定義するのは、それはそれで構わないのだ。…

聖ダンスタンの日。

記憶に間違いがなければ、本日は不肖マキノの守護聖人、聖ダンスタンの命日の筈。 聖ダンスタンという人は、グラストンベリ修道院長にしてカンタベリー大司教、10世紀後半のイングランドの修道院改革の立役者ということになっている*1坊さんで、その他にも歌…