佐藤亜紀@明大講義[2009年度第1回]其の二

ハリー・ポッターの国籍問題

ええとつまり、講義のさなかに飛び出したのは、私を釣り上げて馬鹿をさらさせるために呼び出されたとしか思われぬ命題でして、つまり、こんなのです。

A:私はファンタジーというものがよく判らない。例えばハリー・ポッターというのはそもそも何人なのか。
B:えっとそりゃあイギリス人でしょう。
A:確かに彼はイギリスでイギリス人のおばさんに育てられたかもしれない。しかし魔法界に行っても彼はイギリス人のままなのか。ということは魔法界はイギリスなのか。すると魔法大臣以下魔法省の役人たちはダウニング街とはどのような関係にあるのか。連中は海外に出かける時、どのようなパスポートを持ち、どのような手続きで出入国するのか。
B:いやその、つまりですね、ファンタジーにとってはそんなことは関係ないんです。てか、どうでもいい。本質じゃない。
A:でもその辺がきちんと判らないと気持ち悪いじゃないか。ハリー・ポッターのパスポートについて突っ込めば、それだけで短編が一つ書けるぞ。
B:だーかーらーあなたの理解は間違っている。いいですか、押入の中にこもって夢を見るのがファンタジーなんです!その中に、現実の社会制度なんかいらないんすよ!
(多少脚色)

で、ラストのB氏の叫びはひとまず放っておいて、私が声を大にして叫びかえしたいのは、
1、それでオレも書いちゃったよ、300枚の長編を(爆)
ということであり(あああああ)、
2、こらB! ファンタジーについて勝手なことを言いふらすんじゃない。オマエが言ってるのは二次創作の元ネタの必要条件であって、ファンタジーのそれじゃないぜ。
ということなのであります。続く。